2019年4月23日火曜日

今年も実施『積雪断面調査』in室堂平

4月21日~23日にかけ、
毎年恒例となっている富山大学を中心とした積雪断面調査が行われました。
初日は日曜日であったため、
約50名程の学生さんがボランティアで作業をされたようです。
掘り進むとついに、約6ヶ月ぶりに日の目を見る地面と対面。
今年の積雪は、5メートル77センチ
4月に入って1メートル程の積雪があり、結果として平年並みだったそうです。
特徴としては、冬の間は黄砂が少なかったとのこと。
上から1メートル程の層は
3月に立山カルデラ砂防博物館の
飯田先生達が積雪調査を行った跡であり、
そのことからも、それより上の雪は

4月に降ったというのが明らかだそうです。
よく見ると一番上の数字が0ではないのですが、
これは1日目の夜に降った雨による影響が大きいそうです。
地面まで穴を掘った後は、このような器具を用いてサンプルを採取。
なんと、サンプルは3cmおきに採るそうで、
6メートル近いということは、、
200程のサンプルを採取しているということ。
約1日半かかるそうです。
サンプルを採取して分析することで、
大陸からの物質の長距離輸送状況や大気の循環、
温暖化などの環境変動を調べる事ができます。
また、黄砂層には微生物もおり、その調査も行われているとのこと。

さて、なにやらお隣でも小さな穴が掘られていました。
こちらは雪えくぼの研究をしている学生さんとんこと。
雪えくぼとは?雪がとけるとき、雪面は一様に沈降せず、
表面にくぼみ模様を生じながら沈降していくそうで、
その雪面のくぼみをえくぼに見立てて呼び名がつけられたそうです。
写真の穴の右側がそのくぼみ部分というのがよく分かります。

今回の調査期間中に、富山大学の青木先生、島田先生、
そして富山県立大学の渡辺先生にお話を聞かせて頂き、
普段何気なく見ている雪に、どれ程多くの情報が含まれているのだろうと
興味を持つことができたので、今後少しずつ学んでいけたらと思います。

しおみん