黒部ルートとは
関西電力が黒部奥山において電気事業運営のための
資材を運搬する輸送設備で
欅平~黒部川第四発電所~黒部ダム間(18㎞)のことをいいます。
数年前、黒部峡谷トロッコ電車に乗った際
鐘釣駅に掲示されていた黒部ルート見学会ご案内のポスターを発見し
いつか参加してみたいと思っていました♡
噂によると
黒部ルート見学会は抽選の倍率がかなり高いのだとか・・・
せっかく頂いたこのチャンスッ♪
黒部の電源開発についてしっかりとお勉強してきましたよッ!
黒部ルート見学会は年間(2016年度)34回開催され
一日2コース設定されています。
(①欅平出発コース ②黒部ダム出発コース)
各コースの定員は30名!
わたしは②黒部ダム出発コースに参加しました♪
当日、集合場所の黒部ダム駅駅長室前に行ってみると
集合場所は・・・・・すぐにわかりましたッ!
秘密の扉!?から黒部ダム駅の内部へ入ると
まずは持ち物&身体検査!
その後、ヘルメットを受け取って装着します!
最初の乗り物、黒部トンネル内専用バスは
一部、関電トンネル内を走行するため
関電トンネルトロリーバスの走行の妨げにならないように
通行する必要があるそうです。
と、その時!!!
黒部ダム駅到着直前のトロリーバスがホームに入って来ました♪
通常は待合所でトロリーバスの到着を待つため
到着間際の瞬間は見られないですよね♡
黒部トンネル内専用バス乗り場まで関電トンネル内を歩いて行くと、
左に進むと関電トンネルトロリーバスの終着点、扇沢方面!
右に進むと作廊方面という看板!
いよいよここから黒部ルートがスタートです!
黒部トンネル内専用バスはすでにスタンバイしていました!
32名乗りの中型バスで
黒部ダムから作廊谷までの10,3㎞を40分かけて走行します。
トンネル内部はかなり狭く
バスが一台やっと通れる幅しかありませんが
トンネル内で事故が発生したときのための待避所が数か所
設置されています!
走り始めて約15分。
タル沢横坑※の分岐にてバスが停車!
※トンネル内の換気のために掘られた穴
薄暗いトンネル内をタル沢横坑方面へと歩いていくと
遠くに小さな光が!
なんとっ!
外に出られましたッ♡
そして目の前にはゴツゴツとした山の頂・・・
あれは・・・
もしや・・・
剱岳・・・!?
ハイ、そうです!
憧れの剱岳の裏っ側♡
今年わたしは、仙人池から眺める逆さ剱を見に行こうと
前々から計画をしていたのですが・・・
雪不足の影響で剱沢雪渓の歩行が危険なため
断念したのです。。。
ちょっと遠いけれど
裏っ側からの剱岳&三ノ窓雪渓(2012年に氷河と認定)が
見られたことに感動!!!
思いがけず?良いことがありましたッ♡
その後、バスに戻って作廊谷へ♪
次の乗り物はインクライン!
「インクライン」って何・・・?と疑問を抱く方も多いかと思いますが
仕組みはケーブルカーに似ており
傾斜面にレールを敷き、ケーブルで台車を動かして
貨物を運ぶ装置です!
距離はたったの815mですが
およそ20分をかけてゆっくりと下って行きます!
戦車のようないかつい見た目ですが
乗り心地はとても快適でした♡
っというのも普段よく乗るケーブルカーは傾斜をモロに感じるのですが
このインクラインは床が平らで
ベンチ付きのエレベーターに乗って下りているかのようです!
ですが傾斜はなかなかなものですよ♪
インクラインが作動しなくなった時の脱出用として
レールの脇には階段が設置されているのですが・・・
その角度ッ!!!
34度!!!
そしてその段数ッ!
なんとッ!
2000段以上・・・・・
緊急停止しなくて本当に良かった(笑)♡
中間地点では下から上がってきたもう一台とすれ違い♪
資材運搬は人員乗車スペースの上部を利用するそうで
大きな資材を運ぶ際には
人員スペースを取り払うこともあります。
すれ違ったインクラインには
欅平出発コース参加の方々が乗車していたようですよ♪
黒四P/S前駅に到着ーッ♪
謎の?レールが敷設された道を進むと
いよいよ
通称「くろよん」に到着です!
まずは発電機室へ。
部屋の中央に並んでいるのが発電機で
ランプが付いている3基が稼働していました!
こちらはペルトン水車と呼ばれるもので
横から水を当てて、水車を回して発電するんだそうです。
羽根の一部がボコボコに歪んでしまっているのがわかりますか!?
水車にかかる水圧の強さがよくわかりますよね。
そして‘異様’な光景だと思ったのがこのお部屋。
驚くことに現在、黒部川第四発電所は無人操縦されているそうです。
そしてわたしがくろよん内で一番感動したのが
この施設!
‘超高速回転シャフト’です!
厳重に閉じられたこの扉の向こうにはいったい、どんな光景が・・・!?
「危ないですので、シャフトには絶対に近付かないで下さいね!
では、開けますよー。」
扉が開いた瞬間ッ!
「ゴォ――――」
という爆音。
目にも止まらぬ速さでシャフトが回転しています。
ペルトン水車に水を当てて、羽根を回転させ
その力によってこのシャフトが高速回転し
発電が行われているんですね♡
水力発電の仕組みが少しだけわかった気がしました♡
昼食タイムを挟んで午後は
上部専用鉄道(耐熱式バッテリートロッコ)に乗車です!
ここから一路、欅平を目指しますよ!
6,5㎞の距離を32分で結びます!
見た目は普通のトロッコ列車。なぜ耐熱式かというと
ルート上に高熱隧道※があるためです。
※黒部ルート内部にある超高温区間
ちなみに歌手の中島みゆきが第53回紅白歌合戦で
「地上の星」を歌ったのがここ、くろよん前です♡
写真下のトンネル内が、その場所だそうですよ♡
今の時期でさえ暗くて寒いのに
大晦日の寒さは想像もしたくないです。。。
暗いトンネル内を走り始めてすぐ「仙人谷」駅に到着です!
トロッコを降りると目の前には仙人谷ダム!
ダムの上には「雲切の滝」
正面の山によく、雲がかかり、その雲を切って流れ落ちる様子から
その名が付いたそうです♡
また、眼下には黒部川が流れています。
白い岩肌を流れる水の綺麗さに感動♡
そして、仙人谷ダムをよーく眺めると
あんなトコロに人がッ!?
黒部の秘境で働く人たち・・・
彼らは毎日、どこから通っているのかと不思議に思いますよね。
実はこの近くには人見寮という関西電力の社員寮があるんだそうですよ!
また、ダムの上部は「水平歩道」という登山道の一部になっているんです。
これは黒部ダムから欅平を結ぶ
通称、「下の廊下」の一部なんです♡
さて、トロッコに戻って先へ進みますよ♪
この先がいよいよ、高熱隧道区間です。
工事当時は岩盤の温度が170℃近くまで上昇したそうです。
現在は並行して水路トンネルが通っているため
岩盤の温度は30℃前後と安定しています♡
窓を開けて、手を出してみると生暖かい風が手に当たって
熱気が立ち込めるのがわかります!
また、硫黄の臭いが鼻をつき
トンネルの壁面には白い湯の花がこびりついています。
高熱区間を過ぎ、更に数駅通過すると
欅平上部駅に到着ですッ!
「上部」とは・・・!?
この下に黒部峡谷鉄道の終点・欅平駅があるんです。
欅平上部駅の展望台へ行ってみると
晴れていれば、なんとここから
鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳を眺めることが出来るんだそうです♡
この日はあいにく・・・見られませんでしたが。
そして目の前の山は標高1543mの奥鐘山!
ロッククライミングの山として知られており
一泊二日の行程でこの山に入り
登攀ルート上で自分の身体を吊るして一夜を過ごすんだとか・・・
あ、ありえないッ!!!(笑)
さて、欅平上部駅から下部へ下りますよー!
竪坑エレベーターは200mを2分で結んでいます。
このエレベーターはなんとアメリカ製!
当時の日本の技術ではこのエレベーターを作れなかったそうです。
定員は32名!
緊急時、避難ルートもきちんと確保されています♡
使用したくはないですが・・・
よく見るとエレベーターの中にもレールが!?
トロッコに資材を積んだままエレベーターの上げ下ろしができるように
エレベーター内にもレールが敷設されているんですよ!
あっという間に到着ッ♪
見慣れた!?トロッコ電車がスタンバイしています!
実はこれは、工事用トロッコ電車で
一般の人は乗ることのない区間500mを3分で結びます。
ようやく地上に出てきましたー♡
ホームをしばらく歩くと・・・・・
黒部峡谷鉄道・欅平駅に到着です!
黒部ダムを出発したのが10:30
欅平に到着したのが14:00過ぎ・・・
3時間半にも及ぶ長い長い旅でした♡
黒部ルート見学会は
関西電力の運営する水力発電のための輸送設備に乗り、
移動しながらその事業の歴史を学ぶ
大人の社会科見学!のような旅です。
普段なら絶対に入る事の出来ない
黒部川第四発電所(くろよん)内部を見学したり、
絶対に乗ることの出来ない資材運搬用の輸送設備に乗ったり、
また、普通は苦労して歩かなければ
見ることの出来ない秘境・黒部峡谷の美しさを
目の当たりにすることが出来ます♡
気軽に誰でも参加!は出来ないですが
山好きはもちろん、鉄道好きや秘境好きの方にも
楽しんでいただける内容だと思いますよ♡
興味を持たれた方は来年是非、応募してみてくださいね♡
詳しくは関西電力ホームページへ♪
→コチラ
黒部ルート見学会は年間(2016年度)34回開催され
一日2コース設定されています。
(①欅平出発コース ②黒部ダム出発コース)
わたしは②黒部ダム出発コースに参加しました♪
当日、集合場所の黒部ダム駅駅長室前に行ってみると
集合場所は・・・・・すぐにわかりましたッ!
秘密の扉!?から黒部ダム駅の内部へ入ると
まずは持ち物&身体検査!
その後、ヘルメットを受け取って装着します!
最初の乗り物、黒部トンネル内専用バスは
一部、関電トンネル内を走行するため
関電トンネルトロリーバスの走行の妨げにならないように
通行する必要があるそうです。
と、その時!!!
黒部ダム駅到着直前のトロリーバスがホームに入って来ました♪
通常は待合所でトロリーバスの到着を待つため
到着間際の瞬間は見られないですよね♡
黒部トンネル内専用バス乗り場まで関電トンネル内を歩いて行くと、
左に進むと関電トンネルトロリーバスの終着点、扇沢方面!
右に進むと作廊方面という看板!
いよいよここから黒部ルートがスタートです!
黒部トンネル内専用バスはすでにスタンバイしていました!
32名乗りの中型バスで
黒部ダムから作廊谷までの10,3㎞を40分かけて走行します。
トンネル内部はかなり狭く
バスが一台やっと通れる幅しかありませんが
トンネル内で事故が発生したときのための待避所が数か所
設置されています!
走り始めて約15分。
タル沢横坑※の分岐にてバスが停車!
※トンネル内の換気のために掘られた穴
薄暗いトンネル内をタル沢横坑方面へと歩いていくと
遠くに小さな光が!
なんとっ!
外に出られましたッ♡
そして目の前にはゴツゴツとした山の頂・・・
あれは・・・
もしや・・・
剱岳・・・!?
ハイ、そうです!
憧れの剱岳の裏っ側♡
今年わたしは、仙人池から眺める逆さ剱を見に行こうと
前々から計画をしていたのですが・・・
雪不足の影響で剱沢雪渓の歩行が危険なため
断念したのです。。。
ちょっと遠いけれど
裏っ側からの剱岳&三ノ窓雪渓(2012年に氷河と認定)が
見られたことに感動!!!
思いがけず?良いことがありましたッ♡
その後、バスに戻って作廊谷へ♪
次の乗り物はインクライン!
「インクライン」って何・・・?と疑問を抱く方も多いかと思いますが
仕組みはケーブルカーに似ており
傾斜面にレールを敷き、ケーブルで台車を動かして
貨物を運ぶ装置です!
距離はたったの815mですが
およそ20分をかけてゆっくりと下って行きます!
戦車のようないかつい見た目ですが
乗り心地はとても快適でした♡
っというのも普段よく乗るケーブルカーは傾斜をモロに感じるのですが
このインクラインは床が平らで
ベンチ付きのエレベーターに乗って下りているかのようです!
インクラインが作動しなくなった時の脱出用として
レールの脇には階段が設置されているのですが・・・
その角度ッ!!!
34度!!!
そしてその段数ッ!
なんとッ!
2000段以上・・・・・
緊急停止しなくて本当に良かった(笑)♡
中間地点では下から上がってきたもう一台とすれ違い♪
資材運搬は人員乗車スペースの上部を利用するそうで
大きな資材を運ぶ際には
人員スペースを取り払うこともあります。
すれ違ったインクラインには
欅平出発コース参加の方々が乗車していたようですよ♪
黒四P/S前駅に到着ーッ♪
謎の?レールが敷設された道を進むと
通称「くろよん」に到着です!
まずは発電機室へ。
部屋の中央に並んでいるのが発電機で
ランプが付いている3基が稼働していました!
こちらはペルトン水車と呼ばれるもので
横から水を当てて、水車を回して発電するんだそうです。
羽根の一部がボコボコに歪んでしまっているのがわかりますか!?
水車にかかる水圧の強さがよくわかりますよね。
そして‘異様’な光景だと思ったのがこのお部屋。
驚くことに現在、黒部川第四発電所は無人操縦されているそうです。
そしてわたしがくろよん内で一番感動したのが
この施設!
‘超高速回転シャフト’です!
厳重に閉じられたこの扉の向こうにはいったい、どんな光景が・・・!?
「危ないですので、シャフトには絶対に近付かないで下さいね!
では、開けますよー。」
扉が開いた瞬間ッ!
「ゴォ――――」
という爆音。
目にも止まらぬ速さでシャフトが回転しています。
ペルトン水車に水を当てて、羽根を回転させ
その力によってこのシャフトが高速回転し
発電が行われているんですね♡
水力発電の仕組みが少しだけわかった気がしました♡
昼食タイムを挟んで午後は
上部専用鉄道(耐熱式バッテリートロッコ)に乗車です!
ここから一路、欅平を目指しますよ!
6,5㎞の距離を32分で結びます!
見た目は普通のトロッコ列車。なぜ耐熱式かというと
ルート上に高熱隧道※があるためです。
※黒部ルート内部にある超高温区間
ちなみに歌手の中島みゆきが第53回紅白歌合戦で
「地上の星」を歌ったのがここ、くろよん前です♡
写真下のトンネル内が、その場所だそうですよ♡
今の時期でさえ暗くて寒いのに
大晦日の寒さは想像もしたくないです。。。
トロッコを降りると目の前には仙人谷ダム!
ダムの上には「雲切の滝」
正面の山によく、雲がかかり、その雲を切って流れ落ちる様子から
その名が付いたそうです♡
また、眼下には黒部川が流れています。
白い岩肌を流れる水の綺麗さに感動♡
あんなトコロに人がッ!?
黒部の秘境で働く人たち・・・
彼らは毎日、どこから通っているのかと不思議に思いますよね。
実はこの近くには人見寮という関西電力の社員寮があるんだそうですよ!
また、ダムの上部は「水平歩道」という登山道の一部になっているんです。
これは黒部ダムから欅平を結ぶ
通称、「下の廊下」の一部なんです♡
さて、トロッコに戻って先へ進みますよ♪
この先がいよいよ、高熱隧道区間です。
工事当時は岩盤の温度が170℃近くまで上昇したそうです。
現在は並行して水路トンネルが通っているため
岩盤の温度は30℃前後と安定しています♡
窓を開けて、手を出してみると生暖かい風が手に当たって
熱気が立ち込めるのがわかります!
また、硫黄の臭いが鼻をつき
トンネルの壁面には白い湯の花がこびりついています。
高熱区間を過ぎ、更に数駅通過すると
欅平上部駅に到着ですッ!
「上部」とは・・・!?
この下に黒部峡谷鉄道の終点・欅平駅があるんです。
欅平上部駅の展望台へ行ってみると
晴れていれば、なんとここから
鹿島槍ヶ岳や爺ヶ岳を眺めることが出来るんだそうです♡
この日はあいにく・・・見られませんでしたが。
そして目の前の山は標高1543mの奥鐘山!
ロッククライミングの山として知られており
一泊二日の行程でこの山に入り
登攀ルート上で自分の身体を吊るして一夜を過ごすんだとか・・・
あ、ありえないッ!!!(笑)
竪坑エレベーターは200mを2分で結んでいます。
このエレベーターはなんとアメリカ製!
当時の日本の技術ではこのエレベーターを作れなかったそうです。
定員は32名!
緊急時、避難ルートもきちんと確保されています♡
使用したくはないですが・・・
よく見るとエレベーターの中にもレールが!?
トロッコに資材を積んだままエレベーターの上げ下ろしができるように
エレベーター内にもレールが敷設されているんですよ!
あっという間に到着ッ♪
見慣れた!?トロッコ電車がスタンバイしています!
実はこれは、工事用トロッコ電車で
一般の人は乗ることのない区間500mを3分で結びます。
ようやく地上に出てきましたー♡
ホームをしばらく歩くと・・・・・
黒部峡谷鉄道・欅平駅に到着です!
黒部ダムを出発したのが10:30
欅平に到着したのが14:00過ぎ・・・
3時間半にも及ぶ長い長い旅でした♡
黒部ルート見学会は
関西電力の運営する水力発電のための輸送設備に乗り、
移動しながらその事業の歴史を学ぶ
大人の社会科見学!のような旅です。
普段なら絶対に入る事の出来ない
黒部川第四発電所(くろよん)内部を見学したり、
絶対に乗ることの出来ない資材運搬用の輸送設備に乗ったり、
また、普通は苦労して歩かなければ
見ることの出来ない秘境・黒部峡谷の美しさを
目の当たりにすることが出来ます♡
気軽に誰でも参加!は出来ないですが
山好きはもちろん、鉄道好きや秘境好きの方にも
楽しんでいただける内容だと思いますよ♡
興味を持たれた方は来年是非、応募してみてくださいね♡
詳しくは関西電力ホームページへ♪
→コチラ
10月12日撮影
立山ガール ともか